2015年2月19日木曜日

もの創りの現場 その2 「久米島紬の織り出し」

先日、久米島紬の織り出しをしました。
弊店オリジナルの久米島紬は大変好評で今まで織り出しをした分は発表からすぐに完売しております。

「ヒット商品だからもっと沢山やっても良いのではないか?」 と言われることもありますが、一度に大量に作るとどうしても荒くなると言いましょうか、織り出しをする際に全体に目が届かずどうしても出来が不揃いになります。
そのため1点ずつ柄と色を吟味して、数も絞って織り出しています。

今回も幾つもの生地見本と糸の見本から組織(織り出される柄)と色を選びました。

   

2013年に織り出しと研修を兼ねて久米島を訪れました。
豊かでのびのびとした風土が印象的な島でした。

久米島紬の糸の染織は久米島の土や自生する植物を用いて行います。

代表的なものでは赤土、月桃、ユウナなどがあります。
赤土を採取する泥田に行った時には泥田の近くに月桃が生えていました。

 
左は泥田の赤土、右は月桃

 
左は赤土で染めた糸の見本

少し粘り気のある土でした。ここから鮮やかな茶が染め出されます

糸は織子が織り出したい柄に合わせて、織子自身が染め出します。
糸の束にしてビニール紐で縛り、糸の染め分けをします。
そうして組織の構成に合わせた糸を準備します。

糸の準備が出来たところで織子が一機一機を手で織り上げていきます。
沖縄らしく出社の時間の決まりや日のノルマなどはなく、「何時までに何反を仕上げる」という決まりでやっています。

  糸をビニールテープで括って染め分け、その糸を経横で合わせて柄を出します

織子の一人一人が自分がやりたいと思う柄や仕事を持っているの印象的です。
ある織子は「もうこの柄はしんどい、と思う事があっても織り上がると今度はこうやってみようとか思うんですよ」と笑顔で語っていました。
こうした織子の様子などを見て、久米島紬に質の高い品物が多い理由が少し解りました。

現在、織り出している先の久米島紬の月産数が少なくなっているため弊店の織り出し分の仕上がりは来年になるそうですが、今からどんな出来になるか楽しみにしています。

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